東京選抜合宿04


設楽とが会話をしていた同刻、
食堂ではサッカー談義をしていた。

「いややっぱ中国は…」
「あのブラジルの…」

「そーいえばよ、あのマネージャーなんでここにいんだ?」
「あぁ、なんか愛想悪いしな」
「めちゃくちゃ嫌そうな顔されたぜ」

(やっぱ誤解されちゃう子なんだな)
風祭はそれを聞いて、をかばおうとした。
「あの、」

すると、
「まあマネージャーって大変だからな
そりゃー45人も相手にしてたらストレスもたまんだろ しょーがねーよ」
そう言ったのは意外にも小岩だった。

「小岩君…」
「へっさっきは俺も大人気なかったしな」
そう照れくさそうに言った小岩を見て風祭は微笑んだ。

「まあ、ストレスはたまんだろーけどよ それが仕事だろ?」
「いちいち八つ当たりされてちゃどっちがサポートされてんだか」
外野はまだがやがや言っている。

「それにあいつサッカー知ってんのか?」
「げ そのくらいは知ってるだろ」
「ただの監督の姪自慢だったりして」
「この合宿大丈夫なのか?」
「ったく、とんだ迷惑だぜ」

「そんな言い方っ…!」風祭は熱くなった。
そんな風祭の肩に手をのせ翼が制する。
「べつにそんなこと関係ないんじゃない?
少なくともぼくは周りがどんな足手まといだろうと
この合宿、勝ち残る気でいるからさ」
にっと翼が笑う。

「そうそっ!強い奴は自分で道を切り開いていけるからな」
そう言ったのは武蔵野森FW(中2)エースストライカーの藤代誠二である。
「それにあんな可愛い子がこれからサッカーに興味持ってくれたら嬉しいじゃん」
こーゆー時、藤代の天然すぎるポジティブさが役に立つ。

「それどーかん」若菜が手をあげた。

「ま よーするにぎゃーぎゃーぴーぴー周りのせいにして騒いでる奴らは
たいした事ない、ただの負け犬ってわけさ」翼は外野に対し最後の一撃を与えた。

「手加減しねえな」
飛葉DF(中2)畑六助が翼の後ろでもう一人に小さな声で言った。
「まーた敵作ったな」
こちらは飛葉DF(中3)畑五助。六助の双子の兄である。

「あんな喧嘩ふっかけてたくせに、肩持つんだな」
黒川はにやっと笑い、翼に話しかけた。
「勘違いすんなよ、あいつがどんなにやな奴だろうと
この合宿には関係ないってことさ」
それを聞いてもまだ黒川は笑ってただ、ふーんと言った。

「僕、さんはそんな悪い人じゃないと思う」と、風祭が言った。
…?あぁ、って言うのか」翼が言った。
さんはただ、なんて言うか、素直な気持ちを言っているだけで」

「なるほど」不破が言った。
「?」皆が一斉に不破を見る。
「よーするにという奴に親近感を抱いているわけだな」
「親近感?どういうことだ?」水野が言った。
「2人ともバカ正直 似たもの同士ということだな」
「ぷ」水野がふきだした。
「背も似てるしね」翼が付け加えた。
どっと皆が笑う。
藤代は腹をかかえ笑っている。

「お そろそろ時間じゃね?キャプテン行きましょ!」
藤代は武蔵野森GKキャプテン(中3)渋沢克郎を誘った。
「そうだな」渋沢が言った。
「おれたちも行こうぜ」
真田が郭と若菜に言った。

皆食堂を後にする。

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あとがき

今回のゲストは藤代君ですはい拍手ー

藤代「こんちわー!」

藤代君はさわやかにくさいセリフ言いますねー

藤代「そう?なーもっと俺の出番出してくれよ」

そうですね、出したい人は他にもたくさんいますが
人数が多いのと、主人公の風祭にスポットが当っちゃうので
中々うまくいきませんねー

藤代「なんだそんなこと?だったら風祭の出番を俺にまわせばいーじゃん♪」

さらっというね
そんなこと言ってたら風祭君にんじん食べてくれなくなっちゃいますよ

藤代「それはやだ!」

皆さん好き嫌いはしないように
では次回もお楽しみ下さい

藤代「でもにんじんは特別!」

こらこら


20081130